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7月 21 2021

■ その国・その企業に特徴的な価格変動要因に関する情報は掴めていますか?

・ 日本の株式市場では、1990年の年初からバブル崩壊を経験しました。戦後復興の右肩上がりの経済から、人口減少に向かっている現在の横ばい(やや下降)の経済につながる大きな転換点だったと思います。

・ かつての日本がたどったように、経済成長(良い意味での物価上昇)の真っ只中にいる国に属する企業の株式や債券に投資することが、超低金利の日本と比較した場合、株価上昇や金利の高さなど、とても魅力的に見えてしまうものです。

しかし、立ち止まって考えてみましょう。

日常生活の中で、テレビのニュースで流れる情報は、全国版のニュースのほかに、地方版のニュースがあります。新聞でも同じです。私たちは、世の中の動きを、テレビのニュースや新聞を通じて、知ることになりますが、意識しておきたいのは、その過程には、想定された視聴者・読者を念頭に、重要度に応じて、限られた時間・紙面の中で、伝えられる情報が篩いにかけられているということです。これは外国のメディアでも同じだと思います。そうだとすると、ある国のメディアが重要だと判断して報道したニュースが、日本の報道機関の目にとまり、日本国内にニュースとして報道される、という過程があるため、自ずと外国で起きている事情の詳細に関する正確かつ即時の情報収集は、信頼できる現地駐在員でもいない限りは、困難だということになります。

・ 証券会社は、いろいろと外国の証券を販売していますが、証券会社が自己取引として行っているのと同じレベルでの情報提供や助言は期待しない方がよいと思います。

というのも、個々の営業担当従業員は、テレビや新聞の報道を頼りに、売るための好材料となる情報ばかりを話しがちだからです。

また、「テーマ営業」といわれる、成長することが期待される一定の筋書きの物語を伴った販売活動がされることもあります。そうした場合、一括りに抽象的に物語りされるため、その国特有の事情や、その企業特有の事情を踏まえて、本当に、物語どおりにいく期待がどれくらいなのか冷静に考えてみる必要があると思います。

・ 情報の質や即時性という観点から思うことを書きましたが、外国の証券を買うかどうかを検討する場合には、日本とその外国との「法制度の違い」も押さえておく必要があると思います。


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