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2月 10 2021

■ 資産とインフレ

・ 一般に、資産(金、不動産、株式など)は、インフレに強いと言われることがあります。経済成長と呼ばれているものは、適度なインフレを想定しており、インフレとは、お金の価値が下がる現象ですから、同じもの(資産)を買おうとするのに、より多くの価格がつく(貨幣の額面が多く必要となる)ということです。

・ これは、モノの価値を基準としてみると、よく分かります。金(元素記号:AU、ISO通貨コード:XAU)は、非常に長期間錆びたりしにくく、その表す価値の保存に適しています。同じ量の金を買うのに、いくらの値段がつくのかといった視点から、比較時点での貨幣1単位が表す価値がいくらなのかを比較できます。

・ この金と同じように、土地についても、欲しいという人がいる限り、値段がつき、同じ土地にいくらの値段がつくのかといった観点で、その時期の経済状況に応じて比較できます。土地そのものの価値は外部環境が変わらなければ同じ筈ですので、インフレに強いということになります。なお、建物では老朽化を考慮しないといけません。

・ では、株式についてはどうでしょうか。日持ちしそうな資産に検討を加えてきた流れで、お気づきになられた人もいるでしょうが、株式を発行している企業の永続性に関わります。30年、50年、100年と存続し続ける企業の株式なら、企業が正常に存続している限りにおいて、資産として価値を保存する効果があると一応いえます。日々上げ下げはあるでしょうし、何か問題があった際には下げることもあるでしょうが、企業が時代の変化に適応し良好に存続しているのであれば、若い頃に買った株を持ち続けて、年老いた頃には評価額が増えているといった感じです。

・ 問題は、その企業が、長期間、時代の変化にも適応しつつ存続し続けるか?ということですが、こればかりは誰にも分かりません。20年も経てば経済環境も変わるでしょうし、それこそ不祥事だって起きるかも分かりません。

・ 株式(現物)は、インフレに強いと言われることがあります。年限のある債券や投資信託も、国や企業が発行したり、運営したりするファンドの存続に関わっています。ですので、投資商品の中では、株式は比較的インフレに強いとはいえます。しかし、金や土地といった物質と比べれば、株式は、発行企業が時代に適応し存続しているといった条件付での話なのです。

・ 企業の存続可能性について、一般論としては、企業の財務状況やコンプライアンスの程度といえそうです。証券取引市場ごとに上場基準(1部が最も厳しく新興市場ほど緩いと言われている)が定められていますので、どの市場で取引されている株式なのかが一応の参考にはなるでしょう。


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