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12月 08 2019

■ 将来為替の動きを確率的にイメージする

・ 前回は,理論価格は,あくまで理論価格であって,「将来,現実の世界でそのようになる」というものではありませんが,将来の為替がどのようなスピードで円高となるのか,理論価格が示す結果をグラフ化してみました。

・ ところで,理論価格は,期待値とも呼ばれており,計算時点の金利を前提に最も可能性が高いところを結んだ線とも捉え直すことができます。また,どのくらいの変動が起きるかは,計算時点でのボラティリティーは既知ですので,その幅を示してやることによって,大雑把にはつかめます。どれくらいの範囲で,起こりやすいかを示してみます。
(図2)

FW為替イメージ図2

・ 債券発行当時のボラティリティを踏まえ,1標準偏差に相当する幅などを加えて図示してみると,上の図2のようになりました。為替相場が変動する上で,起き易い範囲,起き難い範囲が視覚化されます。

・ こうしたイメージは,事件に取り組んでいたときに,ふっと沸いてきたものですが,仕組債の価格評価を依頼した専門業者の方とお話した際にも,そのようなものだとご意見いただきましたし,後に出版された大手銀行が書いた専門書にも,(より専門的に確率のパーセンタイル値として表示されていましたが意味内容としては)同様の図が示されていました。誰も予知・予想できない事項は織り込むことは出来ませんが,既知の情報(為替水準,金利,ボラティリティー)から,将来の為替について,発生の可能性の大小を確率として示すことはできるのです。


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