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11月 16 2019

■ 将来の為替をより「正確に」計算する

・ 半年や,1年先くらいなら,現在の金利(利率)を前提に将来為替の理論価格を計算しても,大きな影響はないと直感的には感じられます。しかし,当コラムで解説したように,複利の効果はじわじわと効いてきて,10年後,あるいは20年後の将来の理論価格は,大きくズレてしまっているのではないか,心配です。
そこで,今後5年先,10年先の将来の為替水準を考える上で,現在の金利(利率)をベースとした金利平価より正確に理論価格を導くことは出来ないのでしょうか?

・ 銀行間では,LIBOR(ロンドン銀行間取引金利:変動金利)を固定金利に交換する取引(スワップ取引)が行われています(2021年以降は廃止予定)。そこで提示されている金利(利率)は,金融のプロである金融機関が将来予測して決めている(取引が成立している)金利(利率)ですから,素人の単なる直感に比べれば合理性がありそうです。

・ そこで,証券デリバティブの分野では,現実に行われているスワップ取引の金利(利率)をベースとして,利払の回数を将来の1回(スポットレート(ゼロレート))に変換したり,値の得られない時点についてブート・ストラップ法などで補間することによって,可能な限り実世界に「近似」させて,「割引現在価値」を計算することが行われています。少し前の話になりますが,世間を騒がせていた為替デリバティブや,外貨の仕組債においては,こうした考え方による割引計算が用いられていました。

・ こうした計算によって,直感に比べれば合理的な将来の金利(利率)をもとに,将来の為替の理論価格を導くことができるのです。しかし,繰り返しますが,あくまで理論価格であって,必ずそうなるというものではありませんが・・・。


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