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10月 28 2016

■ オプション代金の決まり方

・オプション・プレミアム(権利の代金)価格の決定要因
オプション取引で登場するプレミアム(権利の代金)はどのように決まるのでしょうか?
オプション取引も,プレミアムがこれだけもらえるなら義務を引き受けてもいいなと思っている人と,その行使価格の権利を持っておきたいという人がいるから成り立つ取引で,経済情勢と人気など,最終的には需給によって決まるのですが,いくつかの要因が大きく影響しています。
それは,①相場と行使価格との差,②ボラティリティー,③行使日までの時間です。

・本質的価値
オプションのプレミアムは,本質的価値と時間価値で構成されます。
本質的価値とは,平たくいえば,その権利行使価格でどれだけ利益が出るかという観点です。
相場が60ドルのときに40ドルで売る権利を買ったとしても,そのまま相場が下がらなければ,そのときはオプションは権利放棄して商品を市場で売ればよいのですから,本質的価値はそれほど高くない(むしろ現在の相場60ドルからみたらマイナス。これをアウト・オブ・ザ・マネーと表現します。)のかも知れません。

・ボラティリティー
しかし,相場変動が激しいときであれば,そのまま相場が下がらないと強気の予想を立てることが難しくなります。この相場変動の激しさを表す概念として,ボラティリティーという指標があります。

・プット買いによる価格下落リスクのヘッジ
相場が上下に揺れ動く乱高下のとき,あるいは急激に上昇又は下落をするときなど,ボラティリティーは高くなり,相場変動が小さくなるとボラティリティーは低くなります(相場の波が穏やかなのか,激しいのかといったイメージです)。
ですので,ボラティリティーが高く相場変動が激しいときには,アウト・オブ・ザ・マネーのプット・オプションを購入することでも,行使価格をこえる値下がりがあるかも知れないと考えれば,意味のある経済行動なのです。

・オプションの売りは保険の引き受け
相場変動が激しくなると、ヘッジのために、オプションを買おうとする人は,より多くのプレミアムを払ってもよいと考えるでしょう。逆に,オプションを売ってプレミアムを得ようとする人は,この先の相場の大きな変動で,万一オプションがイン・ザ・マネーになって権利行使されると,不利な価格で商品の売買に応じなければならないリスクが高まります。そのため、この義務を引き受けるのと引き換えに、より多くのプレミアムを貰わなければ割に合わないということになります(保険会社が保険を発行するときと同じです)。

・ボラティリティーを取引する?
ボラティリティーが高いときは,相場と行使価格との差によって利益を得られる「可能性が大きくなる」ため,オプションのプレミアムも高くなります。逆に,凪相場でボラティリティーが低いときは,同じ行使価格で比較して相場と行使価格の差によって利益を得られる「可能性が小さくなる」ため,オプションのプレミアムも安くなります(このように,ボラとプレミアムは連動するので,行使日(満期)までの時間が同じという前提でオプションを取引するなら,プレミアムの価格の代わりに,ボラティリティーの数値を提示し合い取引を成立させる玄人な取引世界もあるそうです)。

・時間価値
オプション取引には,権利行使できる期間が定められています。コーヒーの名前みたいにヨーロピアンかアメリカンかといった違いは,将来の特定の日だけ権利行使できるのか,将来の特定の日までいつでも権利行使できるのかの違いですが,いずれにせよ最終日が決められます。
先ほど,ボラとプレミアムの関係を解説しましたが,その発想としては確率的な期待に基づいています。これに更に,時間の経過を考慮するのです。つまり,期間が短いものより,期間が長い方が,相場が変動して利益となる可能性が高いのです。オプションの価値は、満期が近づくにつれて減少していきます。これを時間価値と表現します。


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