コラム

トップ > コラム

コラム

2021年6月

6月 30 2021

■ 目先の高金利に惑わされないように

・ 名目上の金利が高くても、ビックマック指数のように、物価を基準として、その国の貨幣価値を測れば、等価である筈です。そして、等価で交換(為替取引によって円貨を外貨に替えること、為替の手数料は無視)した後は、その後の事象の発生により、為替レートは変化します。将来のある時点で、“円貨を外貨にした時と同じ為替レート”で、外貨を円貨に交換した場合、貨幣価値として等価である保証はありません。

日本は、世界有数の超低金利の国ですから、高金利通貨と低金利通貨との交換を考えると、時間が経過すればするほど、高金利通貨の方が高くなる、つまり、円高となる、というのが理論的結論です。しかし、そうならないのは、政治や経済など、誰も予想できない事象が起きるからなのですが、これが現実です。

・ 収益認識を円貨で行う人にとっては、外国のほうが一見利率が高くて良いように見えますが、円に替えようとした将来のある時期において、最初に外貨を買ったときより為替が円高ならば、せっかく高金利で得た外貨の利益も、円転したがために吹っ飛んでしまいます。

証券マンは、外貨建の商品を売ろうとする際、高金利であることを売り込みますが、“今と同じ為替水準が将来も続く”という仮定には、十分注意すべきです。

変動相場制であるため、為替相場は、動くもの、わが国が超低金利であるうちは、時間の経過とともに、円高になるのが理論的な結論であるということを押さえておきましょう。

・ インターネット上には、いろいろと過去の為替レートを表示しているサイトがあります。

外貨建の取引をする際には、目先の高金利だけではなく、過去の為替レートの動きも眺め、投資期間や将来外貨を円貨に戻すタイミングなども検討しておく必要があります。

証券マンによっては、ある商品の償還や売却で外貨を受け取る時に、円に戻すと確定してしまう為替差損を表面化させないために、同じ外貨建の商品を勧めてくることもあります。その場合にも、為替の動きと円に戻すタイミングをよく考える必要があります。

なお、とくに商品を買う予定はないという場合には、為替差損を確定させないでおく方法として、リスクの小さいMMFあるいは外貨預金といった形で、“外貨のまま持っておく”という選択肢もあります。外貨MMF等の取り扱いのない外貨もありますので、外貨建商品を買う際には、外貨MMFの取り扱いの有無も注意する必要があると思います。


©2015 Makino Law Office. All rights reserved.