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10月 15th, 2019

10月 15 2019

■ 債券の金利と信用リスク

・ 中央銀行の政策金利に近い金利として,銀行間取引における金利があります。少し前の金融工学の解説書には,リスク・フリー・レートとしてLIBORという銀行間取引の金利が計算基準として用いられておりました。その発想というのは,倒産するとは考えない銀行同士で行う短期取引の金利だから,信用リスクは無視して構わない,だから,リスク・ゼロの取引であっても観念せざるを得ない金利(利率)なのだ,と。

・ しかし,一国の金融システムの一翼を担っているからといって,潰れないあるいは潰されないと考える(too-big-to-fail)のはおかしいと思います。株式会社となっている銀行は,営利目的企業に過ぎないのであり,取り付け騒ぎが起きないでいるのも相応しい企業努力があるからなのだと思います。

・ お金に対する信任も,他の人も価値があると思うと信じることが,皆に当てはまるからだとも考えられており,多くの人が,単なる紙片や金属片と捉えるようになれば,通貨制度は成り立ちません。

・ 話が脱線してしまいましたが,お金を貸す側は,普通,借り手がきちんと返してくれるのかを考えます。個人なら職業や収入を基準に,企業ならその経済的規模や成長性などを考えて,同じ分類の総体で,返してくれなくなる,つまり倒産・破産する率を考慮して,貸付の際の金利に含めるでしょう。
  このリスク・フリー・レートからの「上乗せ分の金利」が,借り手の信用力に応じた金利分なのです。債券については,逆に,借り手が金利を決めて起債しますから,金利が高い債券の方が,金利の低い債券よりも,発行体の信用力が劣るということを意味します。


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