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12月 07 2015

■ 値決めの方法:ザラ場と板寄せ

・商品先物取引での値段の決め方には,従来,板寄せ方式とザラ場方式とがありました。

・板寄せ取引は,例えば,午前9時,午前10時,午前11時などと立ち会い時刻を定め,買い手と売り手が集まって,おのおの買値・売値を提示し,売の枚数と買の枚数がちょうど同じとなる価格を探り(仮約定値段を上下させて,売や買の注文を誘う。),その価格で全ての売と買の注文を成立させるというもので,単数約定値段方式ともいわれます。

・商品取引員は,指値の値段ごとに,自社の顧客の注文(委託)と自己取引の注文(自己)とを区別せず,売注文の合計と買注文の合計との差引枚数を注文執行します。取引参加者全体での売注文と買注文との差引枚数は端(ハナ)と呼ばれ,端が0のときに約定します。

・立会終了後,原則20分以内は,バイカイ申告時間といって,商品取引員は,実際の注文枚数に合わせて,売りと買いの同数分の売買を,自己と委託の区別をして申告することになっています。バイカイ付出しは,約定値段が決まってから委託者にその取引を押しつける手段として,悪用されることもあります。委託者の注文伝票の指値が,取消しや変更なく,約定値段と一致していることが度重なれば,値段がうごいている時(仮約定値段を上下させている立ち会いの時)までに出された注文ではなくて,バイカイ付出しによる「後出し」であると思われます。

・ザラ場取引は,正確には,取引の開始(寄付きの始値の決定)と終了(引けの終値の決定)とで板合せが行われるので,「板合せザラ場取引」です。

・寄付きと引けの間の「ザラ場」では,価格が優先され,同じ価格の注文同士では注文時刻の早いほうが優先されて,自動付合せが行われます。売りと買いの注文状況を示す「板」(イタ)画面を実際にみてみると,付合せの仕方がよく判ります。チラチラと点滅して数字が動いている様子を眺めていると,誰かが今売った,あーっ値が動いたと,見ていて飽きません。
百聞は一見にしかずです。「法律家」の皆さん,是非,取引の実際をのぞいてみましょう。


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